昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へしばかりに・・・
山へ柴刈りに
芝刈りじゃなくて柴刈りね。
漢字が違うのよ。
だから、マリオカートみたいな芝刈り機で走り回るわけいにもいかないの。
おじいさんは手作業で柴を狩るのさ。
そして副収入を得る。
芝刈りと柴刈りの違い
よくある昔話の冒頭。
おじいさんは家の外で働いて、おばあさんは家事担当。
イマドキなのかどうかは置いといて、それぞれの役割を果たしながら静かに暮らしてるんだな。
んで、しばかりってなんだ?って話ね。
芝刈り機使えばいいかって話にはならないのよ。
漢字が違うからには意味も違うわけだな。
芝刈り
芝草をいいかんじに刈ること。
いわゆる芝生をつくる行為だな。
野球場とかゴルフコースとか、テニスコートとかとかとか。
人工芝なんてものもあるけど、ここでは天然芝ねw
細かい葉を密集させて生やす草たちをいい感じに刈りそろえると、絨毯みたいになるでしょ。それが芝生をつくるってことね。
手作業もできるんだけどさ。
細かい作業で大変だから。
現代だと芝刈り機を使うよね。
手持ちの回転のこぎりみたいなのもあれば、手押し式のとか、マリオカートみたいに乗るやつもある。
細かいところは手作業だったり、バリカンみたいなのつかったりってこともある。
総じて、文明の利器に頼りがちな作業だな。
柴刈り
細い木とか木の枝とかを山野から集めてくること。
落ちてるのを拾うこともあれば、枝打ちみたいにして手に入れることもある。
昔話でおじいさんがやってるのはこっちね。
おじいさんのお仕事は、たぶん林業。
人の手が入った山林(里山)を維持するためには、下草をいい感じに整えるとか、木が大きくなり過ぎないようにするとかいった手入れが必要。
あと、材料としての木を育てるわけだから、余計な枝とかは落とす必要がある。
細かい枝ってのは、当時すごく需要があって、かまどの焚き付けに使うんだよ。
いきなり大きな薪に火は点けられないから、細かい枝(柴)からいくのよ。
現代だと着火剤とか使っちゃうかもしれんけど、当時はそんなもんないし。
てか、柴は、今でいうところの着火剤なんだな。
おじいさんは柴を集めてきて、たぶんおばあさんが街に売りに行ってる。大原女とかね。
ひょっとしたら自宅用だけかもしれないけどね。
山と森はいっしょ
ちなみに、山と森に明確な差はなかったんだ。
こんもりとしたところって感じで。
だから、おじいさんは山登りをしたかもしれないし、してないかもしれない。
近所に森があったななら、そこへ入っていったと考えたほうがいい。
だけどここで問題になるのは、林と森の違い。
一般的に、林は人工的で、森は自然のもの。人の手が入ってる里山の手入れなら、林ってことになる。
ならやっぱ山登りしたのか。
腐海に手を出してはならぬのだよ。
学びが多いな
子どものためのお話って感じの昔話だけど。
まじめに考えると学びが多いよね。
さすがです。
たかが子ども向け。されど子ども向け。
嘘はないし。聞いてればいろんなことを学べる。
昔の人たちはそうやって学んでたんだろうし。
大人になったからには、ちゃんと説明できるようになっとかないとな。
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